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2010年5月19日 (水)

東京都の火山災害と地域住民の受難に思う@明治大学駿河台校舎アカデミーコモン

明日の卒論指導の準備に…今日、ついにヒラメキ、卒論の目次と工程表、それから、先生とお話しする段取りまで作っちゃいました…どうなることやら☆

夜は、日本自治体危機管理学会の2010年度総会と、第11回定例研究会。

研究会は、東大地震研究所から、研究者として東京都災害対策部の顧問に就任した、笹井洋一先生。東京都の専門家として、観測や予知、もちろん現場での調査も行っておられます。

東京都には、21個の活火山があり、その多くは無人島ですが、伊豆大島、三宅島、新島、青ヶ島という、人口の規模もあり、観光客も多い島もあるのが注意すべき点。2000年6月から8月の三宅島火山噴火、1986年11月の伊豆大島火山噴火については、実際に専門家として、現地の観測所で観察を続けた経験などから、特に多くの時間を割いて説明してくださいました。

興味深かったのは、行政の立場と専門家の立場の違い。気象庁などの行政は、結果責任を問われるため、曖昧な言明に終始しがちだが、専門家は調査の過程を重視し、予測の結果の間違いを恥としないし、分からないことは分からない、とはっきり言える。この立場の違いを、両方の立場で現場に立った経験から強調しておられました。

また、現場の対応で心を打たれたのは、1986年伊豆大島火山噴火の事例。一夜にして1万人の全島避難を実現した、学会でも語り草の成功事例だということですが、その背景には、現場で話し合い、意見交換を重ねて協力し合った、町役場の担当職員、NTT、東京電力、東海汽船、そして最新の情報を提供し続けた研究者チームの、まさに一丸となった尽力があったそうです。

しかし、とても胸が痛む現実も。火山の活動に状況の変化が起き、避難誘導先が変更になった際、最新の避難先の指示が、警察の職員には警察無線を通じていち早く配信されたのですが、消防団の団員には、個々に通信機器が整備されていなかったため、警察と消防の避難誘導の向かい先が正反対になってしまい、地域住民の間にも大混乱をきたし、各所で怒号が飛び交ったのだそうです。

これには胸が痛みました…消防団は、まさにご近所の、頼れる存在。その消防団員を、地域の住民の方々だって信じたいですよ。信じていたと思います。それが、消防団員に最新の情報を得る手段が備わっていなかったため、状況の変化についていけず、結果として誤った避難誘導になっていたのですから。

当時から25年近く経った今でも、消防団員の通信手段は、肉声による伝令以外には基本的にはありません。団本部と分団幹部には無線設備が整ってますけど、ひとりひとりの団員は、結局個人の携帯電話やメールを使用するしかありません。

都心の災害で、消防団員にだって情報伝達の断絶が起こりうるのです。これは、恐ろしいことです…。正直、ひとりの消防団員として戦慄します。

また、2002年8月に群発地震が起きた八丈島では、それから6年後の2008年10月に、ようやく初めて、火山防災訓練が実施されたのだそうです。訓練でようやく分かった災害時の避難シナリオの不備も多くあったというのに。住民がのんびりさんなのでしょうか…?そうではないですよね、近隣の島々の被害の記憶も生々しいはずです。備えは迅速に、十全に。行政主導でしなければいけないことです。

最後に、富士山噴火や浅間山噴火のシナリオについての概要もご説明いただき、とても内容の濃い研究会でした。科学者も万能ではない、ましてや訓練だって十全ではない、そのなかで、地域を守るための準備だけは怠りなく、と気持ちを新たにしました。

明日は、卒論指導か…もう寝よう♪

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