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2010年7月14日 (水)

災害復興と地域コミュニティ再生を学ぶ@明治大学駿河台校舎

西日本豪雨で、河川増水や土砂災害の被害が拡大する中ですが…今日は、日本自治体危機管理学会と明治大学危機管理研究センター合同の定例研究会があり、御茶ノ水まで出かけてきました。

テーマは、「地域コミュニティの課題と支援体制の検討-新潟県中越地震を事例として-」、講師は、新潟大学災害復興科学センターの福留邦洋さんで、この方は阪神淡路大震災後、神戸の復興支援センターでの勤務経験もある、地域レベルの復興支援研究の専門家です。

地域コミュニティの災害復興事例については、同じ研究会で、能登半島地震の際の事例を、実際に現場の担当だった輪島市職員さんから学んだり、我が師匠の片山義博先生の鳥取県西部地震についての書籍を読んだりしてましたが、今回改めて規模的に大きかった中越地震の事例ですから、興味も増します。

震源地とされた、川口町における行政側の初動災害対応や、コミュニティの単位を出来るだけ維持することへの意識が高かった避難生活、住民側の自主的な道路補修などの活動、連合町会や町会長を拠点とした、行政とのコミュニケーションの確保、など、中山間地域ならではの、「顔の見える」支援と住民同士の支えあいが随所に特徴的で、まあ、私達港区のように、人口密集地でありながら、なかなか住民同士の接点がない地域コミュニティとは様相がだいぶ違いますが、参考になる点も多くありました。

再建事業については、いくつかの事例が紹介されましたが、地域再生に向けた取り組むとして興味深かったのは2点です。1点目は、必ずしも行政主導型ではない、いくつかのレベルの住民参画組織が結成され、そこでの活発な意見交換と意見集約、ネットワーク化があったこと、2点目は、「復興基金」による地域再建支援です。

「復興資金」については、住宅復興支援同様、能登半島地震でも活用されたのですが、その運用が行政主体、というか、県主体であって、硬直的な側面があり、必ずしも市町村や地域レベルの要望が柔軟に弾力的に反映されたわけでない場面もあった、とのお話を、前の会で聞いていましたが、今回中越地震の事例では、そのような側面には触れられず、「地域コミュニティ再建事業」と「地域復興デザイン策定事業」の2項目について、ソフト面、マンパワー面も含め、柔軟な支援が行われたということです。

予定時間はあっという間に過ぎたのですが、質疑応答の際、私からもひとつ、質問させていただきました。

「復興基金は、集落施設など、地域共有財産の維持管理や、祭事の実施のためのマンパワー確保などについても、地域コミュニティ支援の一環として活用されたという点ですが、

そもそも、地域コミュニティが衰退し、祭事や神社等の地域財産の運営や保全にお金も人もいない、というのは震災の被害のあるなしに係らず、全国的に共通する地域の問題です。

復興基金は地方交付金を財源として運営されているとのことですが、本来、地方交付金はこのような、祭礼や地域の共有財産の維持運営のためのソフトやマンパワーを目途として交付されることはないはずです。

たまたま、復興資金だから利用できるこのような資金について、地域コミュニティを維持する観点から、地元住民の皆さんは、どのようにお考えなのでしょうか?」

福留氏のご回答。

「復興資金の交付期限は、10年です。地域の伝統遺産の持続性、自立性の維持が正念場となるのはそれからのことでしょう。

復興基金の交付を契機に、地域コミュニティが今以上の発展を望む方々もいるし、衰退でもやむをえないと考える人もいて、それぞれのコミュニティによって、現時点でも考え方が分かれています。『尊厳をもって閉じてゆく』という選択肢もあるのです。

交付の存続を望む方々からは、たった5万円でも、10万円でもありがたいのだ、という声もあります。そういう点では、私は総務省の『集落支援員制度』に期待しています。専任のスタッフが、集落の活性化を支援するのですが、支援員にも様々な背景を持つ方々がいて、いい人材が配置されれば、うまく活用できる制度だと思います。」

今調べてみたら、支援員の人件費や活動費については、自治体に特別交付税が交付されるようです。なるほど…。

っていうか、龍之助は、福留氏が何度か繰り返された、

『尊厳をもって閉じてゆく』

という言葉が強烈に響きました。

山道の路傍で、いつの間にか朽ち果ててゆくお社が思い浮かばれ…

地域コミュニティも栄枯盛衰、自然や生き物と同じで移ろい行くのは必然です。それは寂しいことかもしれないけど、ムリに引き止めることも出来ないことなのですね…

それは、港区の地域コミュニティも同じで。

町会や自治会を一定規模に保つための、コミュニティの統廃合は常に必要と思うのですよね…

そんな学びの多い夜でした。

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